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Un journale de 1ercru 長崎県のフレンチ

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2009年 12月 04日

新しいマカロン作りました

トンカ豆のマカロン、ミエル・ド・ソローニュのクリームで

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トンカ豆とはベネズエラ産の高級豆です。クマリンがとても豊富で満開の桜、バニラ、杏仁、キャラメルのような高貴で芳醇な香り成分がとても溢れた豆です。
昔、人工の香り成分がまだ無かった時代には香水などには必ず入っていた材料です。このように昔は天然の高級な材料を使って作っていた香料が今では手軽に人工で作れるようになった為、高価な香りの香水などがお手ごろになっている理由なんでしょうねェ。。

でも、上質で天然成分、作り方に拘った香水はやっぱり気品が違います。。。

クリームにはフランス:ソローニュ地方の蜂蜜で作ったクリームです。こちらも天然の蜂蜜。

高いです。。

ヒースの花(つつじ科で地中海沿岸からヨーロッパ山岳地帯に自生する植物)と栗の花で作った天然の蜂蜜です。
黒蜜やキャラメルのような深いコクと味わいが特徴です。
養蜂家:ガブリエル・ペルノー氏は土地の味わいを最大限に生かした蜂蜜作りをされており、精製方法も自然に忠実で、ビン詰め作業にも細心の注意を払って作業します。
はちみつが風味豊かで、自然の味わいが崩れないように・・・。素晴らしいですね。。

香りに使っているトンカ豆やクリームの蜂蜜。安く、お手頃で材料を集める事は簡単です。今の時代。
でも昔は何故高かったのか?は流通の発展もありますが、生産コストを下げるため、貴重な材料を人口で作れるようになった為。の両方だと思います。
後は安いに越したことは無いと価格だけで商品を選ぶ側。価格競争ですね。安ければ売れますので。。。

しかし、それに加速してしまえば真面目に作っている生産者が生活できなくなり、報酬が増えるばっかりは高い技術で人工の材料や新しい商品を開発する人たち。その技術の権利を机上の空論で売買する人達。それと発展途上の国や人口が溢れてる国で、安い賃金で人を雇って物を大量に作り世界各国シェアの薄利多売が成し得る人たち。に集中してしまいます。
ブランドだけで高い物では無く、本当にいいものを作り、売ろうとしても売れなくなり、真面目な生産者は廃業するか、売れるような安い製品を作る。このスパイラルを何とかしたいと思っています。

当店ではブランドだからとか、希少だからとか、高価だからなんて理由で材料や食器を揃えているつもりはありません。
それを勝手に勘違いして、一方的に攻撃する人はいますが・・・。
私も心身を削って生産する人間のはしくれとして、私の五感に訴えるものを吟味し、使い、味わい、感動し、お客さんに味わって貰いたいと思っています。

情熱と言う言葉を無駄に利用したくないだけです。
まるで自分に合う一種の方向性だけを情熱と勘違いしたくないので。人はそれぞれ大きくとも小さくとも、生きるため、家族のため、自分のため、環境のため、未来の地球のため、会社のため、消費者のためなどのあらゆる方向性の情熱を持っているはずだと思います。

自分の意志や好みに合わないお店や、生産者、販売店は情熱が無いと言って掃き捨てる行為と同じだと思うので。
各々責任を背負って生産、販売、生活を送っているのに・・・。

しかし私自身も良い物に辿り着くと、必ず昔ながらで、自然に忠実で、人為的な作業の介入が少なく、尋常では無い手作業で・・・と結果はなってしまいますが、そこに希少性やブランドを求めているつもりはありません。本当に美味しいから。だけです。

さて・・・マカロンから脱線著しい結果。申し訳ありません。
結局、何を言いたいのかは分かりませんが。。  

by 1ercru | 2009-12-04 13:55


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